東木沙夜 個展「Midnight House」
2024.12/14sat - 12/27fri *火曜休廊
14:00-22:00 / BAR19:00~
好きなものが溢れた家で暮らし、日々の中で選択を続けること。理想の生活を形作ることは、それ自体が制作のようだ。できるなら気ままな魔法使いのように、身近なことだけに集中して暮らしたい。
個展「Midnight House」は、街・森・魔法使いの家の3部構成になっています。
あなたは不気味な街を通り抜けて森に迷い込み、魔法使いの家にたどり着く…。
ただ、物語の世界に飛び込むには、現実の足場が不安定なままだと困難だ。
作品を発表することは、私にとって社会の中で生活していることを実感する一番の行為である。
展示に参加し始めて約3年。国内外の社会情勢が不安定な中、絵をこの世に出すことの意味を考えることがとても多かった。
私の絵の内容は元来、自己対話的なものがほとんどだ。けれど長期的に制作を進めることで、戦争や差別といった現実での出来事と、楽しげなことだけに注目した表現にギャップを感じることが増えた。漫画の影響でスポーツを始める人がいたり、物語の登場人物に憧れて一体化するような人がいる世界で、作品を世に出すことは社会との接点を自ら増やす行為だといつも感じている。つまり気づいたことを無視したまま、制作物を発表し続けるのは難しい。
制作を続けるためには、美術に携わる人物として社会とどう関わりを持つのかを明確にすることと、それを自分にとっての主題である「物語」と「生活」を軸にしてどのように出力するか方向性を決めることが今のステップだと思う。
それを踏まえて今回の展示は3部で構成し、表現を固めるような展示にしたい。
街=社会生活、森=自然との共生、魔法使いの家=自身の身辺を形作ることを表現しています。
せっかく世に出るので、小さくても良い選択を積み重ねたい。
物語に没入していた子供は、それを自身で紡ぎ、現実に繋ぐことが可能だと知る大人になった。
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展示についてのお知らせ(下記の文章は東木さんSNSから引用しています)
個展「Midnight House」では、普段ギャラリーに行くことが難しい障害のある方にも見ていただける場所にしたいと考えています。
自分が作ったものを発表する事は、社会との接点を自ら増やすことだと思います。なにぶん無名作家のため、今回ご利用がなかったとしても 「障害により選択肢が減って当たり前」と言う社会にならないような場所を作ることが大事だと思うので、こちらにお知らせします。
・車椅子をご利用の方へ
ギャラリーのドアは車椅子が通れる幅になっています。
お一人でのご来訪時、ドアを開けるのが難しい場合はお店の前でお電話ください。
実在性は3階にも展示があるギャラリーです。エレベーターがなく階段のみのため、実際に上がっていただく事はできませんが、作品ごとの写真をご覧いただけます。iPadをご用意しておりますので、ご希望の方はギャラリーにてお申し付けください。最寄りの今里駅は3番出口にエレベーターがあります。
・視覚障害のある方へ
会期中の日曜日は、オープンからクローズまで、基本的に作家が在廊予定です。在廊時は作品のご案内が可能です。
在中のスタッフが少ないため、作家本人のみの対応となります。限定的なご対応となり申し訳ありませんが、ご希望の方はDMでご相談ください。
画像2枚目のALTのようなご案内になります。筆談なども対応いたします。
多くのギャラリーは、エレベーターのない古いビルなどに入っていることや、面積自体が小さいことも多く、すべての場所でこういった対応はなかなか難しいかと思います。今回は部分的ではありますがギャラリーの作りとしてご案内が可能だと思い、またオーナーであるMIYAJIMAさんにご協力いただき、このように発信するに至りました。こういったご案内は初めての経験のため 至らぬ点もあるかと思いますが、よろしくお願いいたします。
拙い文章だけど多くの人に読んでもらいたいので、まだまだ拡散してもらえると嬉しいです。
当事者の人たちがどこかへ出かけたいと思うたびに、対応してもらえるか確認しなければいけない苦労や、心ない態度を取られるのをSNSで見たり実際に目撃することがあります。
当事者以外が声を上げることで、少しでもその苦労が分散できたらと思います。
これは個人的な話だけれど、もし将来自分が障害を持ったとして、今と変わらず美術館やギャラリーに行きたいはず。
全員でスタンダードアプデしていきましょう。
✴︎会食イベントのお知らせ
個展期間中、東木さんの制作主題のひとつである「生活」に合わせて会食イベントを開催します。
魔法使いの家のような空間で作家さんお手製の食事をお楽しみいただけます。初めましての方でも興味のある方はぜひご参加ください。
12/21(土)19時開始、19時半頃より食事提供、場所はJITSUZAISEI3階
参加費は食事代一律1,300円+ワンドリンクオーダー制
ドレスコード:お気に入りの服
要予約制のため必ずご連絡をお願いいたします。
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東木 沙夜(とうぼく さよ)
京都精華大学洋画コース卒業
2021年から制作を再開。大阪・東京の公募展を中心に活動中。
主に油絵具を使用。画としては西洋美術やアンティークの図版などに影響を受けています。
主題である「物語」と「生活」を軸に、制作によって社会とどう関わるのかを考えています。
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